★神戸大学に薄氷の勝利(2012.9.16@EXPO 14:20キックオフ)

 国立大学同士の対戦です。神戸大学は打倒京大に燃えていることでしょう。
午前中はシャワーのような雨が降りましたが、その後、日差しが暑いくらいに回復します。台風の影響かもしれませんが、時折、強い風が吹きます。これが後程、京大の攻撃を苦しめます。
 コイントスの結果、京大レシーブ。神戸がキックしたボールをリターナー#1上廣君が左サイドを駆け上がり、試合開始直後、いきなりキックオフリターンTD!! PATも成功し、7-0と先制します。もしかするとこの試合、大差で京大が勝利すると皆思ったに違いありません。神戸大学は4thダウンギャンブルも成功させますが、ホールディングの反則で罰退。その後、京大が相手QBをサックし、ファンブルを誘います。そしてDL#5番矢君がボールを持って走ります。ゴール前20ヤード付近からの絶好のチャンス。しかしTDに至らずFGを狙います。ここで風の影響でしょうか、FGを外してしまいます。こういう得点はきっちりと取っておく必要があります。
 神戸QB#7林君は昨年からの正QBです。風の中、正確にパスを決めてきます。そんな中、1Q終盤に、RB#21高木君が一気にロングゲインをします、もう少しでTDというところでQT。サイドが変わります。ここでRB#27岡部君がダイブプレーで相手ブロックの上方を飛び、ようやく追加点が入ります。DB#24大岡君もインターセプトし、一気に流れを京大に引き寄せて14-0のリードをさらに広げてほしかったところですが、京大パントを相手がチップしたのか、陣地を回復することができず、ゴール前に攻め込まれてきます。最後は神戸RB#9羽星君のダイブでTD。大きな体が宙を舞いました。これで14-7と一本差。前半残り時間は約6分。もう一本TDを取ってほしいところです。WR#8薮田君に約20ヤードのパスが決まりました。しかし、TDパスを投げるも決まらず、再びFGに。距離はあり、風も吹いていました。蹴ったボールは残念ながらゴールポストの外。龍谷戦から5本連続でFG失敗が続いています。前半を終わって14-7ですが、けっして京大が押しているというわけではなく、不安を残しながら後半に。


キックオフリターンTDです

上廣君が先制します

神戸大学のギャンブル

メジャーで1stダウン更新
 
相手のファンブルを

#5番矢君が拾いあげます

2Qで京大のTDのチャンス

RB#27岡部君が追加のTD

しかし神戸大学もTDのチャンス

神戸RB#9羽星君のダイブ

 後半は神戸レシーブ。25ヤード付近からの攻撃。LB#98森田君がQBサックをし、相手をパントに追い込みます。京大攻撃はQB小原君からWR上廣君への15ヤードパスが決まり、流れは京大に来るかと思いましたが攻撃が続きません。京大もパントで攻撃権を放棄します。蹴ったボールが風で流され、エンドゾーンに入りタッチバック。3Qはどちらも得点がありませんでしたが、神戸QBの林君のパス、RB羽星君の力強いランが京大ディフェンスを翻弄します。
 4Qに入って神戸はギャンブル等を成功させて攻め込んできます。最後はやはりRB羽星君のダイブプレーでTD。これで14-13。ここで神戸はキックによるPATではなく、2点コンバージョンのプレーを選択。キックでは1点ですが、ほぼ確実に得点を取れます。しかし、失敗する可能性は高いのですが2点コンバージョンを成功させると同点ではなく、逆転することができます。この場面で林君はパスを投げました。レシーバーの#19塩見君が倒れ込みながらパスを受け、TD成立。なんということでしょうか、神戸に2点が入り、14-15と逆転されました。相手応援席は大盛り上がり、一方の京大応援席は茫然自失。静まりかえっています。
 試合終了まで残り時間3分20秒。このままの流れでは押し切られてしまいます。しかも、最初の攻撃時に京大オフェンスが混乱し、ディレイオブゲームになりかけ、慌ててタイムアウト。時計を止めるための大事なタイムアウトを1つ消費してしまいます。しかし、これで開き直ったのか、ここからRB#21高木君が神がかり的なランを続けます。ラン3つくらいで70ヤードくらいは走ったでしょうか。しかも、サイドラインをうまく割って時計を止めます。フィールド内で倒れれば時計は回り続けます。時間がない中、ノーハドルでゴール前まで攻め、3thダウンでTDパスを投げますが、相手DB#13小川君にうまくパスカットされます。残り時間10秒でFGトライ。
 これまで京大は5回連続で失敗しています。この勝負を決める大事なFGです。キッカーの#2井上耕平君に重圧がかかります。蹴った瞬間、私は耐えきれず思わず目を閉じてしまいましたが、皆の歓声で成功したことを知ります。なんという劇的なキックでしょうか。まだ数秒時間が残っています。西村監督は選手たちに何か伝えています。最後まで気を抜くなということでしょうか。最後の神戸の攻撃はロングパスしかありません。パスターゲットを探している神戸QB林君にDL#5番矢君がQBサック。本当に疲れる試合でした。


今度の神戸のギャンブルは失敗(3Q)

またも神戸のTD(4Q)

2点コンバージョンを成功させて神戸15-京大14に


しかし、RB#21高木君が爆発します

残り10秒で井上耕平君のFGトライ

成功です。これで再逆転

残り時間6秒が残っています。神戸最後の攻撃も

DL#5番矢君がQBサックして試合終了

 今回、最初のキックオフリターンTDがなければ負けていたかもしれません。神戸大学のRB羽星君に翻弄され、QB林君にその合間をうまく持って走られ、ときおり効果的なミドルパスを使ってきます。関西学生アメフト連盟のスタッツでは、完全に神戸が押していたことを示しています。(ここをクリック)
 神戸大学も関大に大敗後(9-50)、同じ国立大学の京都大学に照準を当てていたのかもしれません。京大も、このような試合をしていくと、今後勝ち続けるのはきついかもしれません。1戦1戦、強くなりながら成長していってほしいと思います。


1Q

2Q

3Q

4Q

京都大学

7 7 0 3 17

神戸大学

0 7 0 8 15


神戸大学戦のrtvにリンク

とくに1:59くらいからの神戸のTD以降は、あの感動が蘇ってきます。ぜひご覧ください。
次は9/30(日)、同志社大学とEXPOで対決します(13:20キックオフ)。昨年の雪辱を果たし、京同釜を取り返してください。京同釜については2011年の甲南戦、同志社戦をご覧ください。

前半の写真
後半の写真

 (2012.9.17作成)



このページを閉じる